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■SBMA(球脊髄性筋萎縮症)情報館アーカイブス 掲示板 過去ログ

< 主人がSBMAのようです >
[1] ポチ 2008 2/15(金) 22:28:01
初めまして。
主人は40代です。
20代の頃から手の震えがあり、30代の頃から倦怠感が酷く、肩や股関節、脇の痛み(痛くて眠れないこともありました)、腹部(わき腹?)がよく攣る、足のこむら返り、2,3年前から体重減少、健康診断ではいつも炎症反応あり(SBMAと関係あり?)肺活量が少ないため、いつも再検査。
今までに3、4回ほど食べ物が喉に詰まったような感じで酷くむせた事もあり、なんでこんなにひどいむせ方をするのかと、不思議に感じた事もありました。
逆流性食道炎を患っていることもあり、体調が悪いのは、胃癌か?と半年に一回ほど胃カメラで検査をするようになって2年ほど経過していました。
ところが、去年末、義母の弟(叔父に当たる)がSBMAであると言うことを知り、その病気を調べたところ、症状が全て当てはまることからこの病気に違いないだろうと確信しました。
今年になって大きな病院に行き、家族歴もあり、本人も症状を自覚しているので検査をしてくださいとお願いしたところ、担当の先生がすぐに名古屋大の先生に電話してくださり、血液検査をすることになって、現在結果待ちの状態です。
子どもも小さく(小3女、小1男)娘は保因者と言うことも分かり、主人は自分の事より娘の将来を心配しています。
この病気だろうと分かった時には、主人も落ち込み(今もあまり元気がありません、最近「どうせ長くはない」とか「子どもが大きくなるまで生きていられるか、寝たきりだろう」とか弱気なことばかり言っています)私も不安で泣いてばかりでした。
この掲示板も、主人はこれからなるであろう症状が書いてあるから見る気がしないらしく、私はよく見てはやはり落ち込んでいます。
皆様の前向きな姿勢に頭が下がる思いです。
リュープリンが効果があるから治験に参加できるようならと、先生もすぐに連絡してくださいましたが、もうすでに始まっているので参加はできないが、診断がついたら週一で注射(名前を忘れてしまいました)を打つようにしましょうと言われています。
今はまだ普通に歩けるし、さほど気にすることもないのですが、これから先のことが不安でたまりません。
これからもこの掲示板を見て、色々と参考にさせて頂きたいと思います。
長文になり、申し訳ありません。

[2] 岩手の三浦です pwrsw213@yahoo.co.jp 2008 2/16(土) 02:50:55
ポチ様初めまして。
ご主人様はSBMAの患者さんのようですが、随分ショックを受けておられるようですね。
お気持ちよーく分かります。
私達SBMA患者は診断を下されたとき病名すら初めて聞く人が殆どだと思います。
そして、どうして、なぜ自分がと言うように落ち込んでいきます。
やがて、時間の経過と共に病気に向かい合っていくことになります。
そこで、ご提案ですが、現在SBMA患者のオフ会、参加者募集を行っています。
会では、参加者が持っている情報や悩み事などが出され、情報の共有や建設的な解決策などが話し合われることが期待されます。
これから病気に向かっていく上での参考になると思いますので、奥様だけでも参加されては如何でしょうか。
幸い、この病気の進行は緩行性ですので、ご主人様には時間が十分に有ります。
数年後には、効果が期待されるリュープリン治療が保険適用になり、どこの病院でも治療が受けられるかも知れません。
前途は暗いことばかりではありませんよ。

[3] おたすけまん 2008 2/16(土) 11:20:01
ポチ様そしてこの掲示板の皆様はじめまして。
私の場合、妻が保因者でした。
判明したのはつい1か月前です。
義父が昨年12月に亡くなったのですが(すい臓ガンでSBMAが原因ではありません)亡くなった義父のことを親類の方と話している時に、ふと、???と思うことがありその晩インターネットで調べてみますと・・・あれよあれよとほんの数十分の間に地獄につきおとされたような気分でした。
当方に小5年(女子)小3年(男子)小1年(女子)の3人の子供がおり、それぞれの子供がさらされているリスクを思いますといたたまれない気分でした。
女房にその事実を伝えた時のむせび泣くあの背中が今でも忘れられません。
でも。。。
でもね、ポチ様、最近は復活してきたんですよ。
元気出てきましたよ。
リューブリンの治験も進んでおりますし、その他のアプローチの薬の開発も進んでいます。
ES細胞の登場により治験データーの採取もこれまで以上にスピーディーになるやもしれません。
明るく行きましょうよ。
あと、かく言う私自身、別の難病を抱えております。
慢性B型肝炎です。
私の場合、親からの直系感染でした。
この10年間毎週インターフェロンを射ち、毎月血液検査、年に何回かの腹部エコー(がんの発生を早期に発見するための検査)絶えずがん発生の危険性にさらされてはおりますが親を恨んだことは全くありませんし・・・・
ポチ様のお子様が結婚し子供をもうける頃にはさらに治療も進んでいますでしょうから、元気出していきましょう!
私の娘の保因者になる確率は50%そして息子が発症する確率も50%です。
当初はどうしてよいのか分からず夫婦してくら~くしてましたが。。。。
今は本当に前向きに過ごしております。
同じ年頃の子どもを持つ親同志がんばりましょう。

[4] ポチ 2008 2/16(土) 15:10:09
岩手の三浦です様、おたすけまん様のお返事、とてもありがたいです。
同じ病気の叔父も前向きに過ごしているようで(もう階段は上れないそうですが)、それを主人にも伝えているのですが、病気と知ってから今までのように普通に笑える時間がなくなってしまったような気がして、ぎこちないなぁと思っているところです。
子どもも小さいですし、不安は尽きませんが、早くリュープリン治療が受けられるようにしていただきたいと思います。
オフ会の件ですが、私自身は行って情報を知りたいと言う気持ちと、いずれ主人がそうなっていくであろう姿を他の患者様の姿と重ねて見ることで、またショックを受けてしまうのだろう(大変失礼なことを書いてしまい、申し訳ありません)と言う気持ちがあり、迷っています。
遠方と言う事もあり、もう少し考えて決めたいと思います。
ところで、この病気は地域性があるものなのでしょうか?遺伝性があるのならば、発症者の多い地域がおのずと出てきそうですが?

[5] Vanguard 2008 2/16(土) 17:02:05
ポチ様初めまして
SBMAですが、この病気は、簡単に言えば、突然変異により、遺伝子(DNA)の二重らせんを形成するペプチドが異常に伸長していることが根本の病因です。
そして、その原因遺伝子は、ARという「男性らしさ」をもたらすタンパク質の合成に関与します。
この、ペプチドの異常伸長自体は、長短はあっても、普通に、男女を問わずどなたにもあると考えられています。
そして、ペプチドの異常伸長がある数値(ほぼ確定しています。)を超えるとSBMA患者、又は、保因者となります。
従って、地域性や職業性はありません。
「ヒト」であれば、誰でも患者になる可能性があります。
文献では、「日本に比較的に多い」とありますが、SBMA患者と確定する診断技術が、各国により格差があり、また、発症年齢が比較的高い病気であるため、長寿国で多く捕捉される傾向があり、地域性があることは断定できない状況です。
私は、現在、名古屋大学において、酢酸リュープロレリンの投与を受けて5年目に入ります。
「治験」とは異なり、研究コストもリスクも患者が負担しています。
承認薬となる日を心待ちにしています。

[6] 管理人 sbma@s3.dion.ne.jp 2008 2/16(土) 17:25:15
ポチさん
こんにちは
ご主人様がSBMAの可能性があると事、ご心配ですね。
岩手の三浦さん同様、私もご主人様のお気持が良く分かります。
私も病気がわかった頃は、健康な人と殆ど同じ生活が出来ていましたし、難病という実感も無く、恐怖心もあったので、あえて病気に近づく事を避けていました。
しかし病状の進行が自覚できるようになり、避けては通れない事を実感し「だったら徹底的に知ってやろう」という気持になったのは、確定診断がついてから1年以上経過していました。
このサイトを開設したのもその頃です。
また、医学の進歩はめざましいモノあります。
1950~60年代の医療水準と、現在のそれを比べれば、数十年後は今とは全く違う状況になっている可能性は高いと思います。
ですから、岩手の三浦さんが仰っているように、ご主人様にもご家族にも時間は十分にあると思います。
ゆっくり、一緒に頑張っていきませんか。
非力ですが、何かあれば遠慮無く掲示板やメールでご連絡下さい。

[7] 青猫 sakutarou34@yahoo.co.jp 2008 2/16(土) 22:48:19
ポチ様へ。
私も40代SBMA患者で二人の成人過ぎの娘がいます、ご主人の不安、焦り、失望、落胆これは同病の患者の誰もが経験した共通の思いかと存じます。
掲示板上の他の皆様が言っている通り、急な進行性ではないのでこれからの進行度合いが本人にはある程度判って来ると思います【個人差は有るでしょうが】ある程度までは時間の経過が最良の薬になるかと思いますよ。
私の経験を少し申し上げますと本格的には30才の頃から目立った筋力減退や嚥下障害などの症状が出てきて30代後半で確定診断を受けましたが、確定診断を受けてからの方が【この病気で直接死ぬ訳じゃないんだ】とホッとして気持ちが楽になりました、進行はゆっくりですので精神的なゆとりが出来てこれからの事等じっくりと考えられましたよ、仕事面では想定外の出来事も起き、落ち込んだりもしましたが、しっかりと一つ一つハードルを乗り越え無理なハードルは迂回して、無理せず、焦らず着実に生きてまいりました、これは無理だと思うハードルの高さを先に決めるのが肝だと思います。
それから隔世発症ですが私の娘は二人とも結婚の約束をした相手がおり、既に相手の家族には告知済みですが何処からも反対の声は有りませんでした、案外と案ずるより産むが易しかも知れません。
不謹慎と取られるかも知れませんがこれが私の経験談です、死病ではないのですから!

[8] Vanguard 2008 2/17(日) 11:39:18
「訂正」
この稿[]に間違いがありました。
お詫びして訂正いたします。
「ペプチドの異常伸長」は、「ヌクレオチドの異常ななリピート」に訂正いたします。
「遺伝子(DNA)の二重らせんを形成するペプチドが異常に伸長していること」という部分を訂正し、「遺伝子(DNA)の二重らせんを、水素結合により形成するヌクレオチドC,A,G,Tのうち、[C,A,G]の異常な繰り返し(リピート)があること」といたします。
失礼いたしました。

[9] ポチ 2008 2/19(火) 16:31:18
この病気を知ってから、叔父さんも、(症状から多分)叔父のお兄さんも同じ病気で、しかも、次世代へ遺伝していく形態を見ていると、なんだかずっと以前からじわじわと病気が広がっていっているような、言葉では言い表せない恐怖のようなものを感じています。
しかも、隔世遺伝で、親戚が離れていると病気の事を告げられなければSBMAにおかされた当事者も家族歴をほとんど知るすべがない状況ですよね(でも、知ったからと言って遺伝によっては避けて通れない運命になるのですが)うちの主人は2.3年前から神経性の病気かもしれないと思ったらしいですが、病院の先生に家族歴を聞かれるときっぱり「ありません」と答えていたそうです。
しかも、ある程度の年齢から発病するため、病名も分からないまま「なんだか体の調子がおかしい」と思ったままなくなっていった親類の方もいるかもしれない。
ゆっくりと進行する病気ではあるにせよ、本当に解せない、厄介な病気だと思います。
主人は自分の母親も祖母も全然恨んではいないそうです。
私もそういわれると何もいえません。
色んな方々の助言もいただけたし、私自身、そろそろこの病気を受け入れて、主人のサポートをしなければならないのだと思います。
(今までももちろんお互いに助け合っていますが)
頑張れだんな、頑張れ私。
頑張れ皆様。
(明るい時間からお酒に手が伸びてしまい、またもや長文になってしまいました。
お許しを)この掲示板に出会えて、本当に感謝しております。
ありがとうございます。
これからもよろしくお願いいたします。

[10] thirdlife 2008 2/21(木) 07:38:44
ポチ様、皆様、お早うございます。
もうほとんど他の方のコメントで尽くされていますが、僕も少し付け加えさせていただきたいと存じます。
私は32歳の時、妻子のある身で考えるところがあって医学部に再入学し医師になったものです。
その時は、生活のためのバイトと勉強におわれ自分がSBMAであるとは夢にも思いませんでした。
僻地に10年くらい勤務しその後両親のことなどもあり開業いたしました。
その間多くの病気の方を診察治療し、また多くの方を看取って来ました。
40代の男性で、軽い脳梗塞の症状で初診し中核病院に紹介し精密検査をしてもらったら、肺ガンの脳転移で手の打ちようが無く、2人のお子さんを残して無くなった方など、私よりはるかに若く不幸な転機をたどった方を無数に看てきました。
人はこの世に生まれた限り何らかの重荷を背をっているものだと思います。
病気でない方でも生活や人間関係でいろいろな問題をかかえている方がたくさんいらっしゃいます。
その中でどのように生きたかが大切なのだと思います。
SBMAが最悪の運命ということは、決してないと思います。
その中でいかに生きていくかが重要だと思いますし、奥様や家族の支えが極めて大切だと思います。
急に病気のことを告げられさぞ驚かれたことと思いますが、限られた条件の中でいかに良い人生にしていくかよくお話しになりご主人を支えてあげていただきたいと思います。

[11] うずまき makicy@abox.so-net.ne.jp 2008 2/21(木) 14:22:07
ポチ様
突然降って沸いたような現実に、お苦しみのことと思います。
私の夫も去年SBMAと診断されました。
夫は今年40歳で、5歳の子供(男)が一人おります。
10代の頃から手のふるえなど症状はあったようです。
本人にも気になる症状が出始め(指の力がなくなり筆記具を落とすなど)06年に病院へ行き07年にSBMAと確定されました。
夫は、母親に同じような病状の家族の存在について聞いたようですが、「思い当たらない」と言う返答でした。
遺伝ということもあまり理解できないようで、自分が保因者ということもよくわからないようです。
夫は男ばかりの3人兄弟です。
夫は中間子で、長男にはこれと言った自覚症状はなく、末弟には手のふるえや物がつかみづらく落とすと言った症状が出ています。
検査はしていませんがおそらくSBMAでしょう。
SBMAの疑いが出て説明を受けたのが、06年12月でDNA検査結果が出たのが07年9月です。
9ヶ月という長い時間のおかげで受け止める覚悟ができたというのが正しいかもしれません。
ポチさんにもご主人にも現実を受け止める時間が必要でしょう。
いきなりご主人が病気といわれて「さあ、奥さん助けてあげて」と言われても何をどうしたらいいのかわからないと言うのが、本音ではないでしょうか?
今ポチさんに申し上げたいのは、あわてて答えを出す必要などないということです。
9ヶ月の間で私が考えていたことは、こんな感じです。
今日にも明日にも動けなくなるわけではない。
症状が出るのは10年後、あるいは場合によっては20年後。
ということは、定年まで働けるかもしれない。
ということは、ちゃんと蓄えをしておけば老後は大丈夫?
今病気でなくても60歳くらいになれば、何かしら健康に問題はおきて来る。
夫の場合は、その問題がSBMAなのだ。
研究も進んでいるようだし、進行を抑えられれば軽症で済む。
だけど、かなりじいさんくさいかも(ちょい笑)
そんなことを何回も何回もリフレインしました。
病気になっても相変わらず明日はやって来ます。
ポチさんご夫婦の人生も、お子様方の未来もどこへも消えてなくなるわけではありません。
ほんの少し立ち止まってみてもいいのではないでしょうか?
何の慰めにもならないかもしれませんが、同じような立場の人間として書き込みさせていただきました。